社交ダンスは男と女のコミュニケーション

「社交ダンスは健全なスポーツです」

と強調する向きがあってね。


これは、かつて社交ダンスというものが

まだ風営法の縛りを受けていて、
どちらかというといかがわしいもの
として見られていた時代の反動だろう
と思うのだけど、


なぜか「男と女」の部分を裏に引っ込め、

やっきになって健全さをアピールしよう
とする傾向が。


…いや、男と女が

不健全ってワケやないけど(笑)

まあお子ちゃまの立ち入る分野では

ありませんよって意味でね。



おいちゃんの両親、

いま70代半ばくらいなんだけど、

大学でおいちゃんが

競技ダンス部に入ったと聞いて、

烈火のごとく怒り狂ったもんね。


遠征で地元、名古屋へ行った時も、

「そんなもん見だぐね!」って、

息子の活躍を完全スルー。


社交ダンスなんて、

キャバレーの片隅で、

スケベ爺が若いおなごのカラダを

撫でまわしとるくらいにしか

思っとらんかったんだろうねf^_^;



そんな時代でした。

ほんの20年くらい前までは。


その後、業界のえらい先生たちの

必死の活動もあり、社交ダンスは
徐々に世間に認知されていきます。



ただ、その過程で、日本のダンス業界は

社交ダンスの根っこにある

とてもとても大事なものを

どっかに置き忘れてしまったかも知れない、

とおいちゃんは思ってます。


それが「男と女」の部分。




そりゃ運動にもなるし、汗もかくし、

健康にいいんですよ~

ってアピールは間違いじゃない。



けど、野球やテニス、

サッカーと一緒なのか、

と言われたら、

それは違うと断言できる。


それから、ダンスと名がつくものは

みな同じかと聞かれたら、

おいちゃんそれもたぶん違うと答える。



ペアダンスは、
男と女の言葉を使わない会話


一人とか集団で踊るダンスと、

男女ペアで踊るダンスは、

見た目とだいぶ様子が違ってね。


言葉で表現するのは

ひじょーに難しいのだけど…



例えば、

素晴らしいダンスの技術と

プロポーションと身体能力とリズム感、

人も羨むほどすべてを兼ね備えた

男女がペアを組んだら、

それはそれは素晴らしい踊りになるか

というと…

必ずしもそうじゃないんですねえ(笑)



想像つくかな…


もちろん、

踊るんだから、

体動かすんだから、


関節や筋肉はほぐさなきゃならんし

運動神経も良いに越したこたあない、

音感もリズム感も。


でも、

実際に踊るその二人が気持ちよいのと

それらのフィジカルな要因とは、

必ずしも一致しないのさね。




例えばみんな、

飲み会なんか行ったとするしょ?


この人どんな人かなって

まず外見で興味持って、


どちらかが思い切って声かけて

自己紹介から始まって、

まあいろんな話をする。


で、だんだん知っていくうちに、

あらら…な時もあれば、逆に

ますます興味を惹かれる時もあるだろうね。


それが、その人の顔やカラダの造りなのか、

モノの考え方なのか、

出てくる言葉なのか、

時には匂いだったりするかも知れん。


それら全部ひっくるめて

「相性」と呼んで構わないと思うのだけど、



踊るとぜんぶ解っちゃう。



最初に手を触れた瞬間のフィーリング、

ボディを合わせた感触、

息遣い、音の感じ方、

匂い、体温…


あ、この人いい感じ…と思ったら、

たいていお話しても会話が弾むよ♪


逆なら、いくら見た目が好みでも、

あんまり深入りしない方がいい。(笑)



もちろん

その人のすべてが解るワケはないけど、

入り口にかけておくフィルターとしては

かなり精度が高い(笑)


そもそもダンスでもなけりゃ、

仲良くなる前の二人が

そんな至近距離で相手を感じる

機会もなかなかないしね┐( ̄∇ ̄;)┌




…いかん、そういう話になると止まらん。(笑)



戻ります。えと…その、

男女の気配を排除したダンスの教え方。


そこにちょと

一石を投じてみてもいいかなってね、

おいちゃんは思うワケさ。


ダンスの基本はチークダンスだと、

おいちゃんは言って憚らん。

他の先生方はなんて言うか知らんけど。


このブログのトップページ写真、

タイトルは「チークダンス・パブ」

そんな主張をささやかに込めて選びました。

いい感じでしょ(*´ω`)





おいちゃん学生時代、

女の子のミニスカートにつられて

競技舞踏部というのに紛れ込んだんだけど、


おねーさんが優しく手に手を取って

教えてくれるジルバ講習会、

すべて先輩のおごりで

飲み食いさせてもらえる

新歓コンパが2週間ほど続いたあと、


空気は徐々に

「おどれ、ワシこの新歓でなんぼ使ったと思っとるんじゃ( ゚Д゚)?!」

みたいに変わり、とてもじゃないが

「そろそろお暇します…」

なんて言い出せない雰囲気に_| ̄|○、



そしてなし崩し的に

競技ダンスの練習に入り、

最初に叩きこまれたのが

「まっすぐ立て!上を向け!笑え!力いっぱい肘を張って何があっても落とすな!」

ですよ。┐(´д`)┌


女の子たちなんて、

初めて履くハイヒールで足が痛いのに

男子とほとんど同じメニューをやらされて、

えらいことになってました。


「笑え!」

「ハイッ!」

「下を向くな、天井しか見なくていい!」

「ハイッ!」

「声が小さいっ!!もう1ラウンドいくぞっ!」

「ハイィ~ッ!(泣き声まじり)」

「誰が腕おろしていいと言ったぁっ?!かかとも上げとけっ!ビシッ!(←竹刀)」

「はひぃ、ひぃっ!じゅる(涙と鼻水)」

「もっともっと!歯を見せて笑うんだお前ら!」




もう時効だから言うぞ。

先輩、あれは断じて笑顔じゃない( ̄△ ̄)



みんなにはあんなの決してやらせないから

どうぞ安心してください(笑)


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