フロアが消える日


ダンスホール?ダンスパブ?形態や大きさによって呼び方はいろいろあるみたいですが、要するに「社交ダンスを踊れるフロアのあるお店」のこと。


営業するには、下にクッション材を敷いたダンス用の床(硬すぎると脚を痛めたりします)、椅子や大きな鏡など相応の内装をしなければならないので、新規に開店しようとした場合、最低でも数百万単位の投資は必要になるでしょうか。


おいちゃんがダンスを始めたのが約30年前ですが、これまでは、どこかのお店が閉店したとしても、居抜きという形で次の経営者が後を継いだりして、その数を保ってきたように思います。


が、この一年ほどで、ここ札幌では、知る限りでも三軒のダンスの店が閉店。次に「では私が」と手を挙げる人も現れず、原状復帰という形で家主に戻したので、フロアは完全に消えて無くなりました。



現状の日本経済と、単価の低いダンスホールの経営形態を見る限り、これから大きな投資をして新たにフロアを作ろうなんてことは、よほどお金が有り余っていて、ダンスが三度の飯より好きで、赤字でもなんでも構わんという奇特なお方、もしくは経営センスの完全に欠落した人にしかできん(笑)



●デフレによる経営環境の悪化


●公共施設(区民センターや公民館など)を非営利の形で使った低価格パーティの増加。(※実態は非営利ではなく、官が間接的に民業を圧迫する形になっており、ちょと問題ではあります。)


●高齢化によるダンス人口の減少。


などなど、原因はいくつか思い当たりますが、一つ目のデフレに関しては個人がどうこうできることではないし、二つ目の問題についてはいろんな利権が絡んでいてややこしそうなので、関わってもあんまり楽しくなさそう。業者さん立ち上がってください(笑)



我々踊る阿呆が少しでも力になれるとしたら、やはり三つ目、ダンスの楽しさを人に伝えることだと考えています。




これはおいちゃんのひとつの諦めでもあるんですが、「昼のダンス」と「夜のダンス」はもはや別物として、分けて考えた方がいいんじゃないかと。


★昼のダンスホールは、女性が職業ダンサーにお金を払って踊ってもらう場所。


★夜のダンスホールは、踊りに来た人どうしが勝手に楽しく遊べる場所。



本来のダンスはこうあるべきだ!みたいな「べき論」をぶつけてもしょーがない。楽しみ方は人それぞれだし、需要と供給がマッチしている限りその方向に進めばいい。



しかし実際問題として、夜のダンスホールは、日本全国どこもガラガラなワケですよ。


札幌では、あきらめて夜の営業をしていないお店がほとんどです。家賃はきっちり取られるのに夜の収入はないんだから、そら潰れもするでしょう┐( ̄∇ ̄;)┌



あ、でも、昼に遊んでいる層を夜にも取り込もうというのは無理です。


なぜならば、

彼らは日が暮れると…



寝るから。




そもそも昼間は、若い人たちの多くはお仕事してますから、遊んでいられません。


これから先の時代は、少々トシくったって還暦やそこらで簡単に引退なんてできませんから、昼はご隠居の遊び場でいいでしょう。


ただし、長くは続かん。


なぜならば、

人は時が経てば…



逝くから。





夜、遊ぶ元気のある層に

ダンスの楽しさを教えること。


これだけが、ダンス界の生き残る道です。



ただし、時間はあまり残されていません。

先に述べたように、お店が減りつつある現状。


楽しさを教えようにも、

フロアがなかったら踊れんのです。

きれいなドレスがあっても、

カッコいいシューズを履いても、


床がなけりゃ

ボールルームダンスは踊れん。



ちょっと本気で危機感はもった方がいい。

ほとんどが零細業者の

ダンスホールオーナーが、

あきらめ出したらすぐに終わるよ(=_=)





ま、そうなったらそうなったで、

ストリート社交でもやりますか♪

それはそれで面白そうだし(笑)



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